亡くなった方が不動産をお持ちの場合、相続人の方に名義変更をしなければいけません
相続での名義変更は法律で義務化されているわけではありませんが、不動産を売却しようとすると、故人名義のままでは売れず、一旦相続人に名義変更する必要があります。

ここでは、亡くなった方が不動産を持っているかどうか確認する方法について、ご説明いたします。

①固定資産税通知書を確認する

不動産をお持ちの方は、毎年4月にお住まいの役所から、「固定資産税通知書」がご自宅に送られてきます。
亡くなった方名義の不動産がないかどうか、確認してみましょう。
ただし、固定資産税通知書が来ていないからといって、不動産を持っていないという訳ではありません

次の点に注意してください。

不動産を共有名義で所有している場合

まず、注意したいのが、不動産を共有名義で所有している場合です。

例えば、ある土地を、Aさんが2/3、Bさんが1/3の持分で共同所有していたとします。
その場合、持分の多いAさんのところに固定資産税通知書が行っている可能性が高いです。

そのため、Bさんの自宅には固定資産税通知書が来ないため、Bさんが亡くなった時、その土地の所有を知ることができないのです。
固定資産税通知書が来れば、不動産を所有していることが分かりますが、来ないからといって不動産が無いとは言いきれません。

固定資産税の課税対象以下の場合

固定資産税通知書とは、役所が固定資産税を課税していることをお知らせするための通知です。
逆に言えば、課税対象以下の不動産に対しては、固定資産税通知書が来ないことになります。

例えば、愛知県稲沢市の場合は、課税対象以下(非課税)となるのは、次のケースです。

土地課税標準額の合計が30万円以下
家屋課税標準額の合計が20万円以下

山林や田畑だと課税対象以下となることもあるので、注意しましょう。

②権利証を確認する

ご自宅に、不動産の「権利証」がないかどうか探してみましょう。
大事なものなので、金庫や銀行の貸金庫にしまっている場合もあります。

「権利証」とは通称で、表紙には「登記済証」と書かれています。
また、現在は権利証の代わりに、「識別情報通知」というものが発行されています。

ただし、権利証があったからといって、現在もその不動産を所有しているかどうかは分かりません。
すでに手放した不動産であっても、古い権利証が残ったままの場合もあります。
権利証を見ただけでは、最新の所有者は分かりません。

③登記事項証明書を取得する

権利証が見つかった場合、その不動産を現在でも所有しているかどうか調べるには、法務局で「登記事項証明書」を取得すればわかります。
最新の所有者かどうか確認してみましょう。

また、固定資産税通知書には、持分が載っていないことが多いですが、登記事項証明書で持分も確認することができます。

ただし、登記事項証明書は、見当のついている不動産についてしか調べることができません。
亡くなった方の不動産を網羅的に調べるには、次の名寄帳を取るのが有効です。

④名寄帳(なよせちょう)を確認する

名寄帳とは、名前と住所で、その方が不動産を持っているかどうか調べることができるものです。
市役所で確認できます。

市によって名称が異なる場合もあり、愛知県稲沢市では、「固定資産税台帳」と呼んでいます。
前述の固定資産税通知書がご自宅に来ていなくても、名寄帳を確認すれば不動産を所有しているかどうかわかります。
ただし、市ごとに管理しているので、あくまでも「その市にある不動産に関しては」という前提です。

まとめ

様々な方法で、故人が不動産を持っているかどうか確認してみましょう。
自宅なら、相続人の方もご存知かもしれませんが、中には昔買った山林を所有していたなんてことも実際にはあります。

固定資産税がかかっていないと気付きにくいですよね。
また、マンションなどの場合は、自宅だけでなく集会所や共有スペースなどの持分を持っている場合があります。

相続では、亡くなった方名義のものは漏らさず調べてから遺産分割をするようにしましょう。