
「相続人が誰か?」を調べるためには、被相続人(故人)の生まれてから亡くなるまでの一連の戸籍を取得する必要があります。
戸籍はすべて「戸籍抄本(一部事項証明)」ではなく、「戸籍謄本(全部事項証明)」の方を取りましょう。
それでは、具体的な取得の方法を見てみましょう。
戸籍の集め方

例えば、亡くなった方が「名古屋市」で生まれ、結婚して「稲沢市」に本籍を移動し、その後、「一宮市」へ転籍し亡くなったケースで考えてみましょう。
出生 | 名古屋市 |
婚姻 | 稲沢市 |
転籍 | 一宮市(そのまま死亡) |
①一宮市(亡くなった本籍地)で戸籍を取る
相続で戸籍を集める時は、基本的に現在から過去にさかのぼって集めていきます。
まずは、亡くなった本籍地である「一宮市役所」で故人の戸籍謄本をすべて取得します。
この時、窓口で「相続のために、出生から死亡まですべての戸籍をください」と伝えましょう。
一宮市でもらった戸籍を確認し、以下の点を確認しましょう。
チェックポイント!
- 亡くなった事実が記載されていること
- つながった戸籍であること(抜けている期間が無いかどうか)
- 一番古い除籍謄本が稲沢市からの転籍であること
実際の戸籍を見てみると、故人が「いつからいつまでその戸籍に入っていたか」が記載されています。
空白期間が無いことを確認してください。
(分からない場合は、役所の窓口でつながっていることを聞いてみましょう。)
②稲沢市で戸籍を取る
稲沢市役所にて、一宮市役所と同じように、故人の戸籍謄本をすべて取得します。
窓口で同じように伝えましょう。
稲沢市役所でもらった戸籍も、空白期間が無く、一番古い除籍謄本が名古屋市からの転籍であることを確認します。
③名古屋市で戸籍を取る
名古屋市でも同じように故人の戸籍謄本をすべて取得します。
一番古い戸籍に、故人の出生が記載されていることを確認しましょう。
これで、一連の戸籍がすべて取得できました。
数日でも空白期間があると相続手続きができないので、つながった戸籍をすべて取得する必要があります。
まとめ
ポイントは「現在から過去にさかのぼって取得する」という点です。
転籍がそれほど多くなければ、短い期間で相続に必要な戸籍がそろえられると思います。
戸籍自体は、慣れていないと見方が分かりにくいかもしれませんが、「相続で必要」と役所で伝えれば、必要な戸籍をすべて出してもらえると思います。
平日に役所に行くのは大変かもしれませんが、少しずつ集めてみましょう。