故人の銀行口座はすぐに凍結されるってホント⁈相続にまつわるウワサを解説!
亡くなった方の銀行口座がすぐに凍結されてしまうという話!相続ではよく耳にします。
その口座が生活費の場合、凍結されると困りますよね。
遺産分割が終わるまで、葬儀費用を立て替えるのも大変ですよね。
急いで銀行に行く前に!
実際の相続手続を行っている行政書士がそのウワサについて解説します!
故人の銀行口座について
結論から申し上げますと、亡くなった方の銀行口座はすぐに凍結されません。
というより、亡くなったことを銀行に伝えれば、「では、口座を凍結しますね」という話になります。
役所に死亡届を出すと、自動的に故人の取引していた銀行に通知が行って、勝手に凍結される・・・ということはありません。
そもそも、役所の方はどうやって故人の取引銀行を知るのでしょうか?
それとも、すべての銀行に、「この方が亡くなったので、口座を凍結してください」と通知するのでしょうか?
正直、役所の方はそんなにヒマではありませんし、誰のために行う必要があるのでしょうか?
実際の相続では
相続のご依頼をいただき、銀行から残高証明書を取る際、私の方で亡くなったことを銀行に伝えることがあります。
その際、はじめて銀行の方から、「では口座を凍結します」という話になります。
これは、亡くなってから何年経っていても同じで、それまで口座は普通に生きたままです。
以前、亡くなってから10年経って相続手続のご依頼に来た方がいらっしゃいましたが、亡くなった父親は、人に家を貸していたので、亡くなった後も10年間、家賃が毎月入金されていました。
引き落としもキチンとされていますし、暗証番号を知っている家族がATMでお金を引き出したりもしています。
別の依頼者さんも、ご主人が亡くなってから、毎日ATMに通って、50万円ずつ(ATMの上限額)引き出していました。
手数料がかかるので、少しもったいない気もします。
つまり、亡くなったという事実を銀行に伝えてはじめて、口座は凍結されるのです。
それじゃあ、亡くなったことを銀行に隠して、ATMでお金を引き出せばいいのか?と思われるかもしれませんが、そういう訳ではありません。
たとえご夫婦であっても、遺産分割が終わっていない状態で故人の財産を勝手に引き出すのは、他の相続人から使い込みを指摘される恐れがあります。
亡くなったとたん、すぐに口座が凍結される訳ではありませんが、きちんと遺産分割を行い、相続人全員の合意を得た上で解約手続きを進めましょう。
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